ならきちです。
今回は、若手社員向けに面白そうなセミナーが開催されるということで、リングロー新座倉庫(埼玉県)に来ています。
テーマは「2進数」。数学の授業で耳にした覚えがある方もいらっしゃいますよね。
パソコンは全てのデータが2進数を使って表されており、IT機器やネットワークに関わる仕事をしている人にとっては、知っておいて損のない知識です。そこで今回のセミナーは、パソコン再製品化や営業に関わる若手メンバーに先輩社員の経験を継承することを目的に実施されました。
講師は創業メンバーの鬼山先生です。
リングローきっての技術者(兼ダンサー)です。
ガジェット系お役立ちブログ「@ringlog」にて執筆もしています。
@ringlog:http://ringlog.info/
今回のセミナーには、7名が参加しました。
まずは、そもそも2進数とはどんな概念なのか、手作りの段ボール教材を使って説明してもらいます。
鬼山先生「皆さんが普段使っているのは10進数という概念です。0から9までの数字を組み合わせることで数を認識しています。例えば、13という数を表したかったら、1と3を並べて13(じゅうさん)と呼んでいますね。」
鬼山先生「2進数では、使う数字は1と0だけです。この2つの数字を使って様々な数を表します。そこで、今回は分かりやすいようにカードを準備しました。早速やってみましょう。」
鬼山先生に言われた数字を、カードを使って2進数で表す練習をします。
最初は混乱している社員もいましたが、全員徐々にコツをつかみました。
※2進数について解説すると長くなってしまうので、本記事では詳しい内容は割愛させていただきます。
参加者は真剣に話を聞き、メモをとっていました。
鬼山先生「でもこの数の表し方は、正直めんどうだと思いませんか?では、なぜパソコンの仕組みは2進数になっているのでしょうか。それを今から皆さんに体感してもらおうと思います。」
一同、訳も分からぬまま(?)2進数チームと10進数チームに分かれて、はんだ付けをしながらLEDライトが光る装置を作ります。
2進数チームは、5個のスイッチ付き装置。
チームのメンバーで協力しながら、あっという間に完成しました。
一方の10進数チームは、10個のスイッチが付いた装置を作っていきます。
全然終わらない~!
そうこうしているうちに完成した装置がこちら。
2進数チーム「鰊蕎麦」
一同「えっ…鰊って何?なんて読むの?!」
ならきち「今ググってみたんですけど…にしんです。」
一同「に、にしん…?え?!……2進…?!!」
10進数チーム「天津飯」
※天津飯は一度に1つのスイッチしかつけられないという制約付き。
一同「10進数=ten進数、てんしん、天津飯…?!」
先生の遊び心に衝撃を受けながら解説を聞きます。
鬼山先生「2進数チームは5個のスイッチが付いた鰊蕎麦、10進数チームは倍の10個のスイッチが付いた天津飯を作りました。もちろん10進数チームの方が装置の作成に時間がかかりました。でも、2進数チームの方はたった5個のスイッチで31までの数字を表すことが出来ます。天津飯はあんなに時間をかけて作ったのに0~9までの10個の数字しか表せない。」
一同「確かに…」
鬼山先生「機械の作り手からすると、どちらの装置が効率がいいでしょうか?…2進数の方ですよね。だからパソコンは2進数を採用している訳です。」
一同「なるほど!!」
鬼山先生「ただ、どちらが優れているということでもないです。やはり日常会話では10進数の方が便利ですね。2進数を使うと、11と言いたい時に、1011と言わないといけません(笑)。皆さん概念はしっかり理解してくれたようなので、今日の学びを何かしらに活かしてくれると良いなと思います。」
セミナー後、参加者に感想を聞いてみました。
「カードや装置を使っての説明が分かりやすかったです。」
「パソコンのメモリやネットワークのIPアドレスには中途半端な数字が多いなと思っていたんですが、機械の仕組みとして2進数を採用していると分かってその謎が解けました!」
「いつも使っている10進数以外の新たな概念を知ることによって、物事の捉え方の幅が広がったと思います。自分がパソコン屋さんだということを抜きにしても良い勉強になりました。」
最後に講師の鬼山さんにお話を伺いました。
ならきち「今回セミナーをやってみた感想をお願いします。」
鬼山さん「営業マンの参加が多かったので、次は作業担当の方にも参加してもらえるように開催時間を工夫したいと思います。セミナー内容については、皆さん意外と飲み込みが早かったのでホッとしました。」
ならきち「セミナーをやる上で心掛けたことを教えてください。」
鬼山さん「2進数ってなんか難しそうで拒否反応が出るじゃないですか(笑)。だから、楽しく出来たらいいなと思って今回の内容を考えました。2進数は日常生活で使うものではないのできっと皆忘れると思います(笑)。でも全てを細かく覚えていてくれなくても、頭の片隅に入れといてもらって必要な時に引っ張り出してくれればいいと思っています。」
ならきち「今後もこのようなセミナーは継続するのでしょうか。」
鬼山さん「今回の参加者の反応も良かったですし、きっと今後の仕事にも活かしてくれると思っています。なので次回も開催したいですね。リングローも会社規模が大きくなり、取引先も増えています。すると必然的にパソコンの生産台数も増えますので、技術者が必要です。技術を下に継承していくことも大切な自分の仕事だと考えているので、このセミナーを通して若い世代を育てていきたいです。」
まとめ。
先輩社員の知識や経験を下の世代に受け継いでいくことは、会社の成長にとっても大切なことだと感じました。小学2年の時のかけ算九九の時点で算数につまずいてしまった理系とはかけ離れた私でも、とても分かりやすいセミナーでした。次回も楽しみです。